ISO取得 3つのポイント
ISO取得において注意する3つのポイントをお伝えいたします。
1.ISO9001/ISO14001取得の目的を明確にしておく
- 目的を明確にすることが成功のポイント
- ISOを何のために取得するのか、まずこれを明確にすることが必要です。
- ISO取得は社内体制や技術レベルを整えるための手段でありプロセスです。
- そのプロセス自体を目的にしない様にしないと、方向性がブレてしまいます。また、そのプロセスを守るためだけの行動は、実行する社員が息切れをしてしまいます。
2.ISO取得の目的を従業員に「意思統一」する
- 取得に意義、必要性を社員に伝え浸透させる。
- 取得の意義・目的「何のため?」を伝達することにより、経営の透明化が大きくなり、経営自体に参加している一人であるという意識を持つようになり取得活動の円滑化及び、取得後の組織力強化に繋がって参ります。経営陣、従業員の全社をあげての、協力体制が会社を強くします。
- 従業員側の意識向上のためにも、取得活動の主要メンバーにある程度の権限を持たせるなどすることにより、「意思統一」の強化、取得自体のスピード化に繋がります。
3.ISO取得後の体制維持
- 体制の維持・継続的な改善が必要
- ISOは、取得したら終わりではありません。構築したマネジメントシステム/体制を維持しつつ、その時勢や状況に合わせた、継続的な改善が必要です。
- それを確認するために定期審査と、3年ごとの更新審査が行われます。
ISO9001とISO14001の違い
ISO9001:品質マネジメント、ISO14001:環境マネジメントシステムです。それぞれ、品質から見た視点、環境から見た視点の違いがあります。
ISO9001 | ISO14001 | |
---|---|---|
マネジメント | 品質マネジメント | 環境マネジメント |
目的 | 顧客や取引先の信頼獲得 | 社会的責任、立場 |
ねらい | 消費者の保護 | 生活の保護 |
メリット | 組織の明確化、社員の役割、権限の明確化 | イメージ向上、環境意識向上、社会貢献 |
重視する点 | プロセス重視 過程(プロセス)を重視することにより、不良やトラブルが出ても、発生原因の早期追求・改善・解決に結びつけることができる。 | プロセス重視 最終的な処理方法を安全に行うということでなく、その過程で無駄を出さないなどの環境保全が重要である。(結果経費削減にも繋がる) |
ISO9001とISO14001 双方取得をお考えの場合
ISO9001、ISO14001双方の取得をお考えの方には、同時取得をお勧めいたします。
同時取得(ISOシステム統合のメリット)
- 1.システム構築負担削減
- ●審査の準備・対応負担軽減
審査には、社長・役員をはじめ、多様な社員の立会が必要になります。運営委員会の発足・会議など多くの労力がかかります。各審査を同時に効率よく受けることによりとにより、準備や対応の負担を軽減します。 - 2.運用管理のスリム化
- ●マネジメントシステムの重複解消による一本化を図ります。
1) 管理体制の統一化・最適化:指揮系統の一元化により合理的で迅速な体制を実現する。
2) マニュアル、記録の統一化 :管理項目や運用のスリム化。 - 3.審査費用の削減
- ●審査日数・費用の軽減
共通に審査をすることにより、審査日数が減少し、認証・維持費を削減につなげることができます。 - 4.相乗効果
- ●企業体質の強化
目標管理の仕組みを統合することにより、組織全体の事業計画に連動させ、実経営との課題とし活動を一体化することで、総合的に課題をとらえ、効果的な施策を遂行することが可能となります。その相乗効果により、企業体質そのものの強化につなげて参ります。